経済

県誘致の企業立地最多 昨年、経済特区に18社

 県が誘致した企業立地件数が過去最高で推移している。法人税課税所得の40%控除など、税の優遇が受けられる経済特区「国際物流拠点産業集積地域」に2015年中に拠点を設けた企業は18社と、1年間で立地した企業数としては過去最高となった。

 県によると、企業立地件数の累計はうるま・沖縄地区で50社、那覇地区で20社の70社になった。16年になってからもすでに2社が立地しており、今後も増える見通し。
 立地企業18社のうち、本土資本の入る企業は6社だった。海外展開を目指す県外企業がアジアとの地理的優位性を見据え、県内立地を検討する動きが広がっている。最も多い事業内容は「食品製造業」が6社、次に「自動車部品」関連が3社と続いた。
 食品製造業は、ハラール食品を製造する食のかけはしカンパニーや菓子製造の南風堂などが立地している。食のかけはしカンパニーは三重県にある農業生産法人「伊賀の里モクモク手づくりファーム」などの出資企業。担当者は「海外への輸出を考えると、アジアに近い沖縄の立地が最適だった」と話す。
 翁長知事自身は就任後、県外や海外を訪れ企業誘致のトップセールスに力を入れた。今後は日本企業だけでなく海外など広く企業誘致を進める考えだ。
 一方で、懸念材料もある。県は21世紀ビジョン実施計画で2021年までの臨空・臨港型産業における新規立地企業件数260社を目標としているが、退去する企業も毎年出ており立地企業数は目標の半分にも満たない。那覇地区は現在満杯で、すでに入居している企業が退去しなければ入居できない状態だ。
 企業にとっては、港や空港からの近さは立地の判断材料の一つ。翁長知事が経済政策の目玉として掲げた「アジア経済戦略構想」に記された那覇空港や那覇軍港付近の土地活用が今後の課題となりそうだ。(阪口彩子)



琉球新報