【大宜味】国の重要無形文化財「喜如嘉の芭蕉布」の材料となる糸芭蕉を栽培する大宜味村喜如嘉の畑で、3年間かけて育てて収穫直前だった糸芭蕉123本が無断で切断されていたことが3日までに分かった。約2メートルの糸芭蕉が約半分に切断されていた。喜如嘉芭蕉布事業協同組合の平良美恵子理事長は名護署へ被害届を出した。組合によると、被害面積は21・6平方メートルで、県の算定基準で被害額は約18万円に相当する。
組合が被害に気付いたのは2月19日。現場では糸芭蕉を詰めて燃やしたトイレットペーパーの紙製の芯2本やライター1個、鉛筆1本も見つかり、組合が保管している。切断に使ったとみられる金属製の模造刀の折れた先端部分約20センチもあり喜如嘉駐在所が回収した。平良理事長は「本当に残念だ。何のためにやったのか」と落胆し、再発防止を願った。