津波避難施設が完成 久高小中隣接、300人収容


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久高小中学校に隣接して建設された津波避難施設=2月22日、南城市知念の久高島

 【南城】津波による人的被害を防ごうと、南城市はこのほど、市知念の久高島に久高地区津波避難施設を建設した。2月22日、施設の開所式と避難訓練が行われ、島民らは津波への防災意識を強めた。

 施設は2014年度一括交付金を活用し、総事業費は約1億9584万円。施設の高さは地上10・7メートル、海抜21・35メートルで、施設両端の階段を上り、最上部に避難できる。最上部の延べ床面積は約300平方メートルで、全島民と観光客を想定した300人を収容する。市立久高小中学校に隣接し、最上部と校舎屋上が階段でつながっている。
 避難訓練では警報が鳴る中、同校児童生徒、久高幼稚園園児24人と島民らが速やかに最上部まで避難した。
 開所式で古謝景春市長は「市民が安心安全に暮らすために、このような防災施設を整えることは重要だ」とあいさつした。内間文義久高区長(66)は「安心安全のよりどころが確保されうれしい。有効に活用するため、今後も避難訓練を実施していきたい」と語った。
 開所式後は、非常食のカレーライスの試食会が行われた。