キングス突き放す TKbjリーグ第37戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
キングス―高松 第2クオーター、連続で3点シュートを沈めるキングスのドゥレイロン・バーンズ=5日、沖縄市体育館(普久原裕南撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=26勝10敗)は5日、沖縄市体育館で高松ファイブアローズ(同11位=9勝27敗)と第1戦(今季第37戦)を行い、77―65で勝利し、連勝を4に伸ばした。前半は勢いに乗りたい場面でシュートが決まらないなど流れに乗れず、30―30の同点で折り返した。第3クオーター(Q)終盤、攻撃に積極性が戻ると主導権を引き寄せ、高松を一気に突き放した。高松との第2戦は6日午後6時から、同体育館で行う。(観客3728人)

琉球ゴールデンキングス(27勝10敗)
 77―65(17―11,13―19,23―14,24―21)
高松ファイブアローズ(9勝28敗)

 【評】キングスが第3Q終盤に流れをつかみ、最後まで勢いを持続した。前半はミスが目立ち、シュート率も低かった。第3Q、バーンズと津山の連続3点弾を口火に、連続11得点で突き放した。高松はキングスを上回る70本のシュート(フリースローを除く)を放ったが、確実さを欠いた。
(大城周子)

◆各自が力を発揮
 伊佐勉監督(キングス)の話 前半は攻撃で消極的になりすぎていた。後半は思い切りやろうと臨み、選手たちがミスも少なく応えてくれた。どんどん自分たちのテンポに持ち込み、おのおのが力を発揮してくれた。6日は前半からもっとアグレッシブにいく。

◆守備、最後に甘く
 津田洋道監督(高松)の話 守備で頑張って第3Q途中まではいい流れだったが、ディフェンスが最後に甘くなってしまった。攻撃的な守備をした分、体力的な面で足にきたのかなと思う。

◆バーンズ、津山 口火3点弾
 火が付いたのは、一進一退で迎えた第3クオーター終盤だった。ドゥレイロン・バーンズが3点シュートを決めると、津山尚大が3点シュートで続いて47―42とした。キングスはさらに手を緩めず11点差までリードを広げ、主導権を握った。伊佐勉監督は「あの時間帯は大きかった。自分たちのやりたいテンポにセットできた」と振り返った。
 前半は高松の守備に合わせてしまい、余計なドリブルやパスでリズムが生まれず、シュートの成功率は3割程度にとどまった。だが、バーンズの3点弾を皮切りに重苦しい空気を一変させると、第4Qは完全にキングスペース。アグレッシブさを取り戻したチームは攻守でかみあい、岸本隆一が内へ切れ込んで得点を重ねるなどして畳み掛けた。
 この日計23得点を挙げたバーンズは「攻撃は機能していた。ミスを減らして点数につなげれば(流れは)引っ張ってこれると思っていた」と言う。チームが同じ方向へ向いている雰囲気があると語る岸本は「悪い状態に後戻りせず前に進むだけだと話し合った。それが体現できた後半だった」とうなずいた。
 内容には課題も多い。ターンオーバーの多さの修正、高松の外国勢インサイドへの対応も求められる。岸本は6日の第2戦へ「出だしから爽快なバスケをしたい」と快勝を期した。(大城周子)