珊瑚舎スコーレ 卒業6人、学ぶ喜び実感


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花束を受け取る珊瑚舎スコーレ夜間中学校の卒業生ら=13日、那覇市ぶんかテンブス館

 夜間中学やフリースクールを運営するNPO法人珊瑚舎スコーレ(那覇市、星野人史代表)の開校15周年記念行事が13日、那覇市であり、夜間中学の生徒らの戦中・戦後体験の聞き書き集を基にした創作ミュージカル「あきさみよー!」が上演された。卒業を祝う会では夜間中学の5人と高等部の1人が学ぶ喜びを実感できた学校生活に感謝し、笑顔で巣立った。

 ミュージカルは、米兵からもらって初めて食べたチューインガムの忘れられない味や、戦争で爆撃の中を逃げ惑った後に見上げた屋根の上に豚がいた話など、「あきさみよー」と驚いて叫びたくなるような体験談をちりばめた内容。10~80代の生徒や卒業生ら45人が歌や踊りで熱演し、職員や在校生、家族、友人らが大きな拍手を送った。
 祝う会で星野代表は「愛するために学びましょう」と述べ、「卒業を認め合う言葉」とアルバムを6人に贈った。
 最高齢の知念孟さん(83)=南風原町=は「自分がここまで成長できるとは思わなかった。今こうして人前で話せるのが夢のよう」と話し、大嶺美代さん(82)=那覇市=は「スコーレでの学校生活で元気で健康になった」と語った。