泡盛振興へ政策提言 若者への対応など8項目


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
泡盛業界の振興に向けた重点施策の提言書を下地明和商工労働部長(左)に手渡す泡盛製造業等振興策検討委員会の下地芳郎委員長=15日、県庁

 泡盛の普及拡大策を検討してきた泡盛製造業等振興策検討委員会の下地芳郎委員長らは15日、県庁を訪ね、「泡盛振興協議会(仮称)」の設置や若者のアルコール離れの対応など重点施策8項目を盛り込んだ提言書を下地明和商工労働部長に手渡した。県によると、泡盛振興に向けた提言は初めて。泡盛出荷量は2004年をピークに10年連続で減少している。

 重点施策はこのほか(1)泡盛業界の経営および取り組みの透明性の推進(2)泡盛製造事業者の企業特性に応じた取り組みの推進(3)消費者嗜好(しこう)の多様化に対する対応(4)増加する観光客の取り込みに向けた取り組みの推進(5)古酒のブランド化(6)他酒類の台頭に対する適切かつ迅速な対応-を盛り込んだ。また、泡盛の歴史・文化の紹介や試飲体験などを実施する「泡盛体験館(仮称)」や観光客と地元民が泡盛を飲んで交流できる「泡盛村」などの設置も記された。
 下地委員長は「現状を打破して、さらなる成長戦略を実施していくためには泡盛に関わる関係者を広げていく必要がある」と話し、泡盛メーカーだけではなく、卸・小売り、観光、農業分野との連携を強化していく方向性を示した。
 県は提言を受け、2016年度初めに泡盛振興協議会を設立する予定。下地部長は「消費者嗜好が多様化する中で、泡盛のキーワードを見つけてインパクトを付けていく必要がある」と話した。