国、是正指示を出し直し 辺野古承認取り消し 県指摘で理由追加


この記事を書いた人 志良堂 仁

 【東京】石井啓一国交相は16日、米軍普天間飛行場の辺野古移設計画をめぐり、翁長雄志知事による埋め立て承認取り消し処分に対する是正指示を一度撤回し、指示の理由を追加して出し直した。

 是正指示を不服として知事が国地方係争処理委員会に申し出ていた審査の対象自体が撤回されたことになり、知事は今回の指示に不服の場合は23日までに新たに係争委に審査を申し出ることになる。
 国交相は当初、辺野古移設をめぐる代執行訴訟の和解に基づく是正指示を7日に出していた。ただ翁長知事は不服として係争委に審査を申し出た際、提出書面に指示理由の説明がないと指摘していた。
 そのため国交省は「指示理由を示さないまま係争委や是正指示の取り消し訴訟が進めば形式的な議論に終始し、全面的にお互い協力するという和解条項に沿わない」として指示を出し直した。