組踊、観劇「初めて」2割 ファン獲得へ認知度課題


社会
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 沖縄総合事務局は17日、観光資源としての「組踊」の認知度向上に向けた組踊観劇者や関係機関に実施した調査結果を発表した。国立劇場おきなわと那覇市ぶんかテンブス館の組踊公演に訪れた観劇者456人から回答を得たアンケートでは、来場回数「10回以上」の人が37・7%と最も多く、「初めて」は19・1%だった。県内在住者を中心にリピーターが根付いている一方、新規ファン層獲得に向けた認知度が課題となっている。

 組踊観劇の魅力について回答者の77・2%が「沖縄の歴史や文化、芸能について教養を深められる」を選択した。これに対し、不満や改善を感じる点では「入場料が高い」が14・0%で、「敷居が高い」(10・3%)「会場へのアクセスが悪い」(10・1%)と続いた。
 県外でファンを増やす取り組みでは、回答者の52・4%が「県外での公演やプロモーション強化」を挙げた。
 沖縄総合事務局は、観光資源としての組踊の課題について(1)PR不足(2)解説や説明など見せ方の工夫(3)情報発信が弱い(4)入場料金が高い(5)会場への交通アクセスが弱い―を列挙。観光施設などでの実演披露や演者と観劇者の触れ合う機会づくりといった取り組みを提案した。