自衛隊配備中止、石垣市議会が市民請願を否決 「推進」は継続審議


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 【石垣】石垣市への陸上自衛隊配備問題で、石垣市議会(知念辰憲議長)は18日、市議会3月定例会最終本会議で、市民が提出した配備中止を求める請願と陳情をそれぞれ与党の反対13、野党・中立の賛成8の賛成少数で否決した。一方、配備推進を求める請願は総務財政委員会が継続審議を申し入れ承認された。

 中止を求める請願は石垣島への自衛隊配備を止める住民の会が提出。陳情は配備候補地に近い3地区の代表が提出していた。
 反対討論で石垣亨氏は「(反対派は)計画の概要が分からない中で進めるべきでないというが、同時に説明会そのものを拒否している。矛盾がある。陳情は納得できない」と指摘した。
 賛成討論では小底嗣洋氏が「(配備先とされる)地元の皆さんの訴えを門前払いすることは問題がある。継続審議にし納得いく結論を導き出すべきだ」と主張し、同じ問題で一方だけ議論を続けることに疑問を投げ掛けた。
 配備計画への賛否をめぐる請願で一方だけが否決されたことに、中山義隆市長は「議会の判断で申し上げることはない。市としては今後とも市民に十分に情報開示して議論してもらった中で判断したい」と述べるにとどめた。