本島―慶良間 電力供給開始 沖縄電力、海底ケーブル運用


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄電力(大嶺満社長)は18日、沖縄本島と渡嘉敷島の間に敷設した海底ケーブル(ケラマ線1号)による本島から慶良間諸島への電力供給を開始した。海底ケーブルは長さ30・8キロで、本島―伊是名間の23・69キロを上回って同社で最も長い。送電電圧22キロボルト級のケーブルとしては国内でも最長となる。

 沖電では昨年5月に敷設ルートの調査を始め、12月19~23日に豊見城市与根から渡嘉敷島の海底に専用船でケーブルを敷設した。今月18日に与根変電所からの送電を開始。電気は渡嘉敷島を経て座間味島や阿嘉島、慶留間島にも送られる。
 慶良間諸島ではこれまで、ディーゼル発電設備を備えた渡嘉敷発電所で発電し、島々に供給していた。ただ、石油を燃料とするディーゼル発電は石炭や液化天然ガス(LNG)に比べて発電コストが高くつくことや、災害時のバックアップの課題があることから、ケーブルを敷設して本島系統と連係することでコストや電力供給の安定化を図る。