大浦湾の保護 国際会議訴え 名護市長、9月訪米


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 【名護】稲嶺進名護市長は9月に米ハワイ州で開かれる国際自然保護連合(IUCN)の第6回世界自然保護会議に参加することを決めた。稲嶺氏は期間中に開かれる環境NGOのワークショップに出席し、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古での新基地建設の現状や建設予定地の大浦湾の自然保護を訴える。

 IUCNは各国の政府機関や環境NGO、環境の専門家らが参加し、環境関連では世界最大規模の組織。総会を含む会議は9月1~10日に開催される。ジュゴン保護キャンペーンセンターがワークショップなどへの出席権を確保し、市長の出席を打診した。ポスターセッションへの出席や大浦湾の写真展なども開催する方向で調整を進めている。
 名護市は会議出席を含めた訪米予算として、2016年度予算に422万4千円を計上した。訪米予算は全て名護市のふるさと納税「名護市ふるさとまちづくり基金」を充てる。
 ジュゴン保護キャンペーンセンターの吉川秀樹さんは「(基地建設や大浦湾の自然環境について)市長が発信し、世界から集まった人たちに聞いてもらうことが大事で、意義がある」と話した。
 同団体はこれまでも、辺野古移設の環境影響評価のやり直しを求める勧告を出している。