教育

学びの成果地域へ NPO理事長・比嘉さん、沖女短卒業

沖縄女子短大を卒業したNPOももやま子ども食堂理事長の比嘉道子さん(左から2人目)=19日、与那原町の観光交流施設

 県内の子ども食堂の先駆けとなった沖縄市の「NPOももやま子ども食堂」の理事長を務める比嘉道子さん(56)が19日、沖縄女子短大を卒業した。児童教育学科の心理教育コースで親や子どもの支援、心理などについて学びを深め「学ばなければ、傷ついた子どもたちの心には入れない。学んだ理論はすぐに支援につながった」と目を輝かせた。

 沖縄キッズクラブ学童の園長を務める比嘉さんは、15年にわたり貧困や虐待などさまざまな背景を持つ子どもたちに寄り添ってきた。学童の職員としてさまざまな研修も受けたが「子どもの気持ちの内側に入り、支援するためには心理やケアを学ぶ必要がある」と2014年に沖女短に入学した。在学中の15年、ももやま子ども食堂を開所した。
 比嘉さんには29歳の長男がおり「同級生だけでなく、先生も子どもと同じくらいの年齢」という中で日中は講義、夕方から学童に出勤する毎日。「気力はあっても疲労がたまり五十肩にもなった」というが「大学で学んだ理論を学童で実践すると、傷ついた子どもたちの態度や言葉がすぐに変わった」。その手応えに疲れは吹き飛んだ。
 各地で子ども食堂や居場所づくりが活発化する中「簡単に『支援』という言葉を使うことが多いが、子どもたちの心はとてもデリケート。親も同時に支援しなければならず専門性が必要だ。ゆいまーると熱意だけでは足りない」と指摘する。「子どもたちの大切な時間はすぐに過ぎてしまう。子どもが育つ場をつくれるように、大人が学ばなければならない」と力を込める。
 卒業式では中学校を卒業したばかりの五男の聖(きよし)さん(15)や友人たちに祝福され「子どもたちは沖縄の未来。地域の力を育てたい」と笑顔を浮かべた。



琉球新報