「青春を語る会」解散の方針 26日提案、学徒高齢化で


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 沖縄戦当時の女子学徒有志でつくる「青春を語る会」(代表・中山きく白梅同窓会長)が会員の高齢化を理由に解散を検討していることが23日、分かった。那覇市内のホテルで26日に開く月例会で中山代表(87)が提案する。中山代表は「気持ちはあるが、体力がついていかない。これまでたくさんの人に応援いただいたことに感謝したい」と話している。

 「青春を語る会」は1999年にひめゆり平和祈念資料館で開かれた「沖縄戦の全学徒たち展」をきっかけに「ひめゆり以外の学徒隊の戦争体験を知り、連携しよう」と同年発足した。
 沖縄戦に動員された九つの女子学徒隊の体験を語り合うほか、教科書検定問題や名護市辺野古の新基地建設反対などの県民大会にも参加してきた。ピーク時には28人の会員がいたが、死去や体調不良で会員は減少し、現在活動しているのは9人。年齢は87~89歳。
 中山代表は「戦後70年まではなんとか続けようとやってきた。一人一人の活動は今後も続けていくが、会として活動することは難しくなっている」と背景を説明した。「青春を語る会」は沖縄戦継承と平和発信に尽力してきたとして、琉球新報特別賞を2015年8月に受賞している。