再発防止へ作業部会 県と来月開催、在沖米軍方針 女性暴行事件 県議会、日米に抗議文


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沖縄防衛局の井上一徳局長(手前左)に意見書を手渡す県議会米軍基地関係特別委員会の新垣清涼委員長(同右)=25日午後、沖縄防衛局

 県議会米軍基地関係特別委員会の新垣清涼委員長らは25日、米兵による女性暴行事件を受け、沖縄防衛局、在沖米四軍調整官事務所、在沖米総領事館、外務省沖縄事務所を訪ね、県議会で可決した同事件への抗議決議や意見書を手交した。新垣委員長によると四軍調整官事務所で対応したデイビット・インガブレットセン副所長が、事件の再発防止などに向け県と米軍などで構成するワーキングチームの会合を4月19日に開催する方針を示した。

 新垣委員長らはインガブレットセン副所長に対し事件事故の再発防止や、キャンプ・シュワブの司令官との面談を断られたことへの抗議の意を伝えた。インガブレットセン副所長は「兵士には高い行動規範を持つよう強く求めていく」などと述べたという。
 沖縄防衛局では井上一徳局長が対応した。新垣委員長は事件事故防止のための夜間外出などを定めたリバティー制度の実効性に触れ「米軍の教育や防止策の内容について検証が必要だ」と強調した。井上局長は「被害者、県民に多大な不安と懸念を与え、遺憾に思う。地元の意見を酌み取り、再発防止策が着実に実施されるよう米側に働き掛けたい」と応じた。
 外務省沖縄事務所では水上正史沖縄担当大使に意見書を手渡した。意見書で「県の提言を受け実効性のある教育・規制の在り方を協議し、実施する仕組みを構築すること」と求めていることについて、水上大使は「提言で新しいものが出て、県民が求める結果が得られれば望ましいことだ。提言されることを踏まえ、米側とも一緒に対策を考えていきたい」と述べた。
 在沖米総領事館ではジョエル・エレンライク総領事が対応し「事件については真剣に受け止めている。軍側がしっかりと対応する」などと述べたという。