青春を語る会終了 元女子学徒ら個人で継承活動へ


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「青春を語る会」の会員とサポートしてきた人たち=26日、那覇市牧志のホテル山の内

 沖縄戦当時の女子学徒有志でつくる「青春を語る会」(代表・中山きく白梅同窓会長)が26日、会員の高齢化を理由に活動を終了した。今後は講話など個人の活動をできる範囲で続けていく。中山代表(87)は「十分とは言えないが、これまで精いっぱいやってきた。気持ちは変わらないが、体力がついていかない」と終了の理由を説明し「小さな団体に活動の場を与えてくださったことに感謝したい」と述べた。

 同会は1999年に発足。各学徒隊の体験や沖縄の現状を学ぶ月例会を毎月開催していたほか、基地問題、教科書問題などの県民大会にも参加してきた。2006年には沖縄戦に動員された九つの女子学徒隊についてまとめた「沖縄戦の全女子学徒隊」を発刊するなど、沖縄戦体験の継承と平和の創造に尽力してきた。
 発足当時の会員は瑞泉、白梅、積徳の元学徒7人だったが、05年11月までに八つの学徒隊が加わり、会員は28人まで増えた。
 しかし会員のうち2人が亡くなったほか、病気療養中などで現在の会員は9人。年齢は86~89歳。通院や体力の衰えなどで最近は月例会出席者も少なくなっており、会として集まることが難しい状況が続いていた。