「カクテル・パーティー」米で10年越し映画化 大城立裕さん作


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 作家・大城立裕さん(90)の沖縄初の芥川賞受賞作品「カクテル・パーティー」(1965年、67年受賞)が、レジー・ライフ監督によってこのほど米国で映画化された。23日に那覇市のシネマパレットで日本語字幕付きで上映される。上映会では原作者の大城さんとライフ監督のトークも行われる。

 95年に大城さんが時代を71年にして戯曲化し、これを山里勝己名桜大学長が英訳、2011年にハワイで朗読劇が上演されるなどしてきた。ライフ監督は05年から映画化に取り組んでおり、主に米国で撮影された。
 大城さんは「監督の執念だ。10何年もよく頑張ってくれた。翻訳してくれた山里さんと3人の合作だ。沖縄の基地問題が終わっていないと全世界の人々に知ってもらえることを期待したい」と完成を喜んでいる。映画化に協力してきた山里学長は「現代のエピソードも加えており、原作と映画は違う作品として見てほしい」と話した。
 沖縄の芥川賞作家の作品からは、東峰夫「オキナワの少年」(1983年、新城卓監督)、又吉栄喜「豚の報い」(99年、崔洋一監督)、目取真俊「風音(ふうおん)」(2004年、東陽一監督)以来で、4氏全員の作品が映画化されたことになる。
英文へ→Movie version of novel Cocktail Party more than 10 years in the making

映画「カクテル・パーティー」の公式ホームページから