離島留学いらっしゃい 久米島高の寮開所 市町村で初


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新たに開所した久米島町交流学習センターじんぶん館

 【久米島】久米島町は4日、「離島留学」で島外から県立久米島高校の入学者を受け入れる寮「町交流学習センターじんぶん館」を開所した。県内市町村が県立高校入学者のために寮を設置するのは初めて。6日に「留学生」13人が入寮し、同館で生活を始める。
 2014年度、全国から久米島高校への入学を募集する「離島留学」を始めた同町。これまで町内の里親家庭が学生を受け入れていたが、より多くの学生を受け入れ、地元生徒や地域との交流の機会を増やすため、同館を開設した。

開所式でテープカットを行う大田治雄久米島町長(右から2人目)ら=4日、同町仲泊の町交流学習センターじんぶん館

 施設は鉄骨造りの4階建て。4人部屋が6室あり24人が生活できる。整備には一括交付金を活用し、総事業費は約2億400万円。館内には公設民営塾「久米島学習センター」を併設する。
 同日開かれた開所式で、大田治雄町長は「じんぶん館で切磋琢磨(せっさたくま)し、島でしかできない体験の中で将来の指針や変化の激しい社会を生き抜く力を身に付けてほしい」と語った。同校園芸科に入学し、じんぶん館に入寮する蓮沼佑太さん(15)=埼玉県=は「将来は琉球大学でバイオテクノロジーを研究したい。亜熱帯植物が豊富な久米島で勉強を頑張りたい」と高校生活に胸を膨らませた。