キングス15連勝、球団記録タイ TKbjリーグ第48戦


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キングス-広島 第3クオーター、ファウルを受けながらシュートを決める小菅直人=10日、沖縄市体育館(諸見里真利撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=37勝10敗)は10日、沖縄市体育館で広島ライトニング(同12位=1勝44敗)と第2戦(今季第48戦)を行い、112-61で勝利、連勝を球団記録タイの15とした。この日の結果でキングスの西地区4位以上が確定し、プレーオフ第1ラウンド(4月30日、5月1日)を同体育館で開催することが決まった。キングスは第1クオーター(Q)からイバン・ラベネルがインサイドで力を発揮して主導権を握った。広島が3点弾で追い上げても小菅直人の得点で引き離し、前半を59-29で終えた。第3Qに入ってもキングスの勢いは衰えず、攻守で広島を圧倒した。キングスは16、17の両日、静岡県の浜松アリーナで浜松・東三河フェニックスと2連戦を行う。(観客3791人)

琉球ゴールデンキングス(38勝10敗)
112―61(30―18,29―11,33―12,20―20)
広島ライトニング(1勝45敗)

 【評】キングスが序盤で主導権を握り、最後まで勢いを維持した。第1Qからインサイドのラベネルを中心に得点を重ねてリードを2桁に広げた。広島の3点弾が当たり出すと守備を修正し、小菅の得点などで流れを引き戻した。後半は山内がアシストやスチールでチームをもり立てて白星を引き寄せた。広島は3点弾を積極的に放ったが、第1戦ほどのスピードが見られなかった。(平安太一)

◆新城と小菅がハッスル
 伊佐勉監督(キングス)の話 新城と小菅がハッスルして締まったゲームになった。ベテランの小菅は今季プレータイムが少ない中、同じメンタルでプレーし続けていることは尊敬に値する。新城も昨日から修正して、ハッスルプレーを見せてくれた。

◆サイズが大きなポイント
 ジョー・ナバーロHC(広島)の話 (選手の)サイズが大きなポイントになった。(キングスの)外国籍選手2人にサイズで負けて、マッチアップがうまくいかなかった。試合のテンポは監督が思い描くものだった。選手はリバウンドも必死にやっていた。

◆監督の早い仕掛け奏功/守備修正、攻撃にリズム
 伊佐勉監督の動きは早かった。第1Qの終盤。広島の3点弾が当たり出した場面ですぐにタイムアウトを要求し、「3ポイントを打たれてはいけない選手に打たれていたので(守備を)再確認した」。コートに送り出された選手たちは指揮官の指示を胸に刻み、厳しいシュートチェックで広島の3点弾を抑えた。
 守備を修正することで攻撃にもリズムが生まれた。第2Qはドゥレイロン・バーンズの3点弾に小菅直人のインサイド、山内盛久のバスケットカウントと連続で決まり、リードは20点に。前半で流れを引き寄せて、伊佐監督は「昨日よりもディフェンスの意識が変わった」と選手をたたえた。
 第1戦に続いて先発起用された小菅は第3Qに入っても足を動かし、内外で点を重ねた。「しっかりと流れをつくりたかった」と強い気持ちをコートにぶつけた一方で、「シュートの確率は上がらなかった」と改善点も見つかった。
 この日は右目の負傷で戦線離脱していた津山尚大もコートに復帰した。「まだチームについて行けていない」と本調子ではなかったが、10点を挙げて勝利に貢献した。
 次週からは浜松(アウェー)に大阪(ホーム)と強豪との連戦が待っている。小菅は「気を抜かずに自分たちのやってきたことを出す」とシーズン終盤戦に向けて気持ちを引き締めた。(平安太一)