天国に贈る全国優勝 宮森小バスケ「ねーねー」のために


この記事を書いた人 新里 哲

 【うるま】「みーなーねーねー」への思いを一つに、うるま市立宮森小の女子バスケットチームは3月、東京で開催されたミニバスケットボールの全国大会で優勝を勝ち取った。チームの子どもたちから「みーなーねーねー」と慕われていたのは、コーチの妻・島袋美名子さん(享年37)。昨年7月にがんのため他界した。監督やコーチが仕事で来られない夕方の時間帯に、毎日練習場所の体育館に駆け付けた。闘病中も変わらず選手を支え、子どもたちを励まし、相談相手となる頼りになる存在だった。

 チームを率いた伊波美空キャプテン(12)=石川中1年=は「みーなーねーねーをどうしても全国に連れて行きたかった」と振り返る。帰沖後選手らは金メダルを持って美名子さんの仏前に優勝報告と「これまで、ありがとう」と感謝の思いを伝えた。
 美名子さんとコーチで夫の豊樹さん(33)の家に選手たちが訪れ、美名子さん夫婦の子どもと遊んだり、泊まったりすることもあり、島袋さん夫婦は家族ぐるみで選手と向き合ってきた。
 仏壇には今、選手の美名子さんに対する感謝の思いがびっしりと書かれた、バスケットボールが飾られている。
(上江洲真梨子)

全国大会で初優勝を遂げた宮森小女子バスケットボールチーム=9日、うるま市
 息子を抱く島袋美名子さん