北部訓練場 返還優先を 高江住民の会など環境省に要請


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 【東京】米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江周辺へのヘリパッド新設に反対するヘリパッドいらない住民の会、高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会は15日、衆院第1議員会館で、世界自然遺産登録が見込まれるやんばるの森に広がる北部訓練場の全面返還を優先するよう環境省に要請した。

 要請では北部訓練場を除いた形で進められている国立公園指定、世界自然遺産登録手続きが基地固定化とヘリパッド新設推進につながるとして、同訓練場全面返還の優先を訴えた。国際自然保護連合(IUCN)勧告を受けた生物多様性保全の行動計画策定、北部訓練場全域と国立公園区域での動植物の学術調査と自然環境調査の実施も求めた。
 住民の会の伊佐真次東村議は「騒音測定器の設置をお願いしたい」と、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイなどの騒音による生態系への影響がないか調査するよう訴えた。環境省担当者は「将来的に返還されれば国立公園、世界自然遺産として拡張するか検討したい」などと述べた。