馬毛・下地島を提案 下地氏、普天間移転で 衆院委


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【東京】おおさか維新の会の下地幹郎氏は18日、衆院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会で、米軍普天間飛行場の暫定的な移転案として、鹿児島県西之表市の馬毛島と宮古島市の下地島空港の活用を提起した。安倍晋三首相は「一時的でも馬毛島に普天間のオスプレイなどの運用機能移転は困難ではないかと考える」と否定的な見方を示し、下地島に関しては答弁しなかった。

 下地氏は普天間の名護市辺野古移設は代執行訴訟の和解によって工事が中止されており「相当時間がかかる」と指摘。政府が県と約束した普天間の5年以内運用停止を順守すべきとして、馬毛島、下地島の活用を提案した。
 安倍首相は5年以内の運用停止については「できることは全て行う」と従来の見解を重ねた。馬毛島活用に関しては、民主党政権時代に徳之島案が検討されたものの、沖縄本島との距離が約200キロで運用に支障があるとして「沖縄本島から馬毛島までは約3倍の約600キロ離れている」と指摘し、移転を困難視した。
 ただヘリコプター部隊と演習場の距離について在沖米海兵隊は公式な基準や規則はない、としている。