お墓の前でピクニック!? じゃありません 先祖に感謝


社会
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 【恩納】大雨注意報の中、門中家が多い恩納村前兼久で10日、清明祭が行われた。前兼久の国道58号の少し山側に段々畑のように大きな亀甲墓が並ぶ。天候不順のときは、ご先祖さまと食事を共にする各墓には雨よけ屋根のビニールシートが設営される。

 門中によっては家単位でお参りするが、区長でもある金城正則氏は「金城門中はここ1カ所。時間を決めて全門中が一堂に会するため、毎年50人ほどが集まる。私もこんなころから来ていた」と孫の芭由來(はゆら)ちゃん(2)を膝に乗せ話した。
 墓前で、各家庭からのウチカビを燃やして先祖に届け、持ち寄ってお供えしたごちそうを広げて門中みんなで食事会をした。那覇から駆け付けた金城康長さんは「金城家の先祖は那覇からの士族というのが門中の誇り。屋号も金城(かなぐすく)」と話していた。
(小山猛三郎通信員)