ゴルバチョフさん、沖縄県民に手紙


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 ミハイル・ゴルバチョフ氏

 冷戦終結に指導的役割を果たし、ノーベル平和賞を受賞したミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領が、初来沖から15年が過ぎたのを機に、琉球新報を通じて県民に手紙を寄せた。軍事化にあらがう県民の姿勢にエールを送った。

 ゴルバチョフ氏は冷戦後は「今もわれわれが不安定さやテロ、紛争や軍事主義化、軍拡競争について話していることは残念だ。冷戦後、チャンスが世界に等しく与えられたわけではなかった」とした。

 その上で「沖縄県民が平和のために闘い、島の軍事化に反対し、日本と世界中の観光客にとって魅力的な島にしようと奮闘していることを応援している」と述べた。

 来沖時の思い出にも触れ「私は85歳になった。いつも思い出すのは沖縄の長寿のことで、ゴーヤー茶を飲むなど沖縄の習慣に従おうと頑張っている」「事務所に来るといつも、沖縄で撮った写真が温かく迎えてくれている」などと手紙に記した。

 ゴルバチョフ氏は2001年11月、那覇市が市制80周年記念で招聘(しょうへい)して初来沖し「21世紀の平和と安定」をテーマに講演した。

 これまで3度来沖し、琉球新報が主催する時局講演会「琉球フォーラム」でも講演したことがある。

英文へ→Former president Gorbachev writes letter to encourage Okinawan people