無事故・無違反59年 秘訣は夫婦円満


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交通栄誉賞緑十字金賞の表彰状を手にする下門文市さん=14日、糸満市社会福祉センター大ホール

 【糸満】糸満市の現役個人タクシー運転手・下門文市さん(80)が、ことし1月に東京都で開かれた第56回交通安全国民運動中央大会で交通栄誉緑十字金賞(優良運転者)を受賞した。59年間にわたり無事故・無違反で頑張った下門さんを祝おうと、14日に糸満市社会福祉センター大ホールで開かれた祝賀会には沖縄個人タクシー糸満支部友の会の会員や上原裕常市長らが駆け付けた。

 下門さんは個人タクシー運転手のほかに、地域の子どもたちへの交通安全指導にも取り組む。長年の活動が認められ、県交通安全協会連合会(比嘉良雄会長)から推薦を受けた。
 無事故・無違反の理由を聞くと、下門さんは「妻が毎日、タクシーに厄よけの塩を振ってくれる。そして家を出る前には2人で大きな声であいさつを交わす。すると心が穏やかになって、マイペースに運転できる」と笑顔で話した。
 危惧するのは、沖縄の危険運転の多さだ。「スピードを出す車が多くなっている。狭い沖縄、急いだってどこまで行けますか。意味がないよ」と強調。「交通安全の大切さを後輩たちにも伝えたい。今後も50歳の気持ちで頑張る」とやる気をみなぎらせた。