普天間飛行場「豊かな集落だった」 字宜野湾郷友会が戦前のイメージ映像作成


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 【宜野湾】沖縄県宜野湾市の字宜野湾郷友会(宮城政一会長)は25日、宜野湾区公民館で同郷友会が作成したDVD「戦前集落イメージムービー」の完成お披露目会を開いた。米軍普天間飛行場は「何もないところにできた」と字宜野湾戦前集落の存在を否定する発言などに対し、集落の存在を証明することなどが目的。戦前の家屋や文化を立体映像で紹介することで、集落の歴史や文化を次世代に継承する狙いもある。DVDは会員や市内の公共機関に配布する予定だ。

 郷友会が聞き取りなどを通して収集した情報を基にして作成した。現在の地図と1945年に米軍が撮影した航空写真と重ね、集落の位置が現在の普天間基地内にあることが分かる。冒頭で字宜野湾の歴史や県内最大級の馬場があり、中部地区の農産物や海産物が集まる市場(まちぐゎー)であることを紹介。立体映像では集落内の文化財や屋号が振られた住宅を確認することができる。
 宮城会長は「現在の普天間飛行場があるところに私たちの古里があったことを証明する映像だ。学生にも『何もなかった』と信じている人がいるが、そうでないことを知ってほしい」と語った。
英文へ→Film shows former village where Futenma Air Station now stands

宜野湾郷友会作成の「戦前集落イメージムービー」。普天間飛行場がある場所に集落があったことが分かる
集落の様子(「戦前集落イメージムービー」より)