那覇軍港移設複数見直し案 防衛省、浦添ふ頭で提示


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 那覇軍港の浦添ふ頭地区への移設について位置や形状を検討する関係自治体などの担当者会議が27日、那覇市前島の那覇防衛事務所で開かれた。防衛省側から複数の案が示された。浦添市側が現行計画の見直しを求めて独自案を出しているが、那覇港管理組合から民間の物流機能の整備などに支障が出るとの懸念が示されている。これを踏まえ、両者の主張を勘案した折衷案的な内容を素案として複数提示したとみられる。

 会議は非公開で開かれ、示された案も公表していない。沖縄防衛局を含めた防衛省のほか、県、那覇市、浦添市、那覇港管理組合の部長級担当者らが出席した。
 5月の連休明けに次回会合を開くことを確認した。軍港や民港部分の必要な面積など、根拠を含めた具体的な内容を詰め、議論がまとまり次第、東京での那覇港湾施設移設に関する協議会を開く予定。
 那覇軍港の位置をめぐっては、浦添市と那覇港管理組合の間で議論が平行線となっている。
 移設協議会は前回、昨年4月に防衛省で開かれ、浦添市側が軍港の設置位置を変更する浦添市案について説明した。軍港の位置変更について、民港の港湾計画変更の作業と並行して、国側が米側と交渉を進め、継続して議論を進めることなどを確認している。