琉球新報社 【ベトナム・フエ市＝伊佐尚記】ベトナム最大級の国際芸術祭「フエ・フェスティバル２０１６」が２９日夜開幕し、沖縄から参加している高嶺久枝沖縄芸術舞踊団も出演した。神への祈りを表す舞踊や空手、獅子舞、エイサーを組み合わせた舞台で沖縄の精神性を世界に紹介した。
同フェスティバルには世界約２０カ国が参加している。開幕式に出演したのはベトナムの歌手・舞踊家が中心だったが、中国、イスラエルなど数カ国の海外枠に、沖縄も事前審査を経て選ばれた。
開幕直前に大雨が降り、演舞の内容変更も検討されたが、無事にやんで予定通りにやることができた。会場を埋め尽くす大観衆を前に三線やエイサー太鼓の音を響かせ、大きな拍手が送られた。開幕式終了後には舞踊団と記念写真を撮ろうと多くの観客に囲まれた。
フランスから訪れた男性は「とても美しかった。太鼓や獅子も印象的で素晴らしい」と感想を語った。団長の高嶺久枝県立芸大教授は「無事に終えられてほっとした。開幕式に出演できて光栄だ。（雨など）ハプニングもあったが団員が一つになって臨機応変に対応できた。みんなの『精いっぱいやろう』という思いが通じ、観客に喜んでもらえたのではないか」と話した。
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