【名護】やんばる育ちで団塊世代の方には思い出深いフートー(和名フトモモ)が、旭川や名護城周辺でふんわりと咲いている。花はサガリバナのように柔らかく房状に咲き、甘い香りを放つ。
夏には実が黄色に熟し、果肉は程よい甘さでバラのように香る。英語名ローズアップルはぴったりだ。子どもたちは競って実を取った。
かつて「フートー木はサキギー(裂けやすい)だから木には登るな」と親からきつく言われていた。
沖縄では古くから栽培されていたが、今は野生化したものが多い。中国名「蒲桃(ほとう、プータオ)」が沖縄でフートーになり和名フトモモに。
東南アジア、オーストラリアなどに分布。フトモモ科。(幸地光男通信員)