キンザー周辺の河口で鉛検出 排水溝直下で510ミリグラム


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 沖縄県は2日、浦添市の米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)周辺で実施した底質調査で、小湾川河口の地下排水溝直下の地点から1キロ当たり510ミリグラムの鉛が検出されたと発表した。底質で検出された鉛について国の環境基準値は定められていないが、同数値は調査を始めた1975年以降最も高い。汚染源や原因などは特定されていないが、県は年度内をめどに小湾川上流部を詳しく調査する。

 同調査での鉛の検出値は79年の同370ミリグラムが最大だったが、検出されたのは今回の地点とは異なる。
 県は73年以降に同基地周辺で鉛などが検出された問題に関連し、ことし2月12日に同基地沿岸の3海域で底質を採取して調べた。小湾川河口の採取地点には、ベトナム戦争時に除草剤や農薬などを入れたドラム缶などを野積みしていた「ランバーヤード(木材置き場)」があった場所から排出される水も含まれる。