県春季テニス 下地、女子単の頂点 宮城、男子V4


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 テニスの2016年春季選手権大会兼第91回全日本選手権県予選は3日、那覇市の奥武山運動公園庭球場で行われ、一般オープンクラスの男女シングルス決勝男子は宮城陵太(県庁)が4連覇を達成し、女子は下地奈緒(沖尚高)が頂点に立った。男女の優勝者は全日本選手権の出場権がかかる西日本予選(9月・兵庫)に推薦される。

一般オープンクラス女子単で優勝した下地奈緒(沖尚高)=3日、那覇市の奥武山公園庭球場(花城太撮影)

◆女子優勝・下地 風うまく使い打ち方に緩急
 県大会の年代別で数年前から決勝で当たり続け、ダブルスのペアでもあり「分かり合っている」相手との決勝戦は下地奈緒(沖尚高)が念願の優勝を射止めた。「ずっと狙っていたので良かった」と頬を緩める。
 相手について「オールラウンダーで全体的にうまくて、先に攻められたら自分が取れなくなる」と分析。相手のいいところを出さないように臨んだ。
 切り返しや打ち方に緩急を付け、風が強く吹く中で「風をうまく使おう。風のせいでミスをしないようにしよう」と意識した。ミスなく深いところに打ち、相手に攻められないようにし、コート全体に球を散らして「満遍なく攻められた」。
 小柄でパワーがなく「すごいショットがない」分、浅くなった球をしっかり返し、詰められるショットは相手の逆を突いた。1セットを6-2で先取して2セット目に入り、相手に1-2リードを許していた時に転倒で右肘を擦りむいた。このまま悪い流れが続くかと思われたが、断ち切った。
 その後は立て続けにゲームを取り、6-2で勝利を収めたが「内容は競っていた」と満足していない。
 クリアしないといけない課題は多く「一番の課題はサーブ」だ。課題を改善して自信を持ってプレーし、県総体での3冠を狙う。
(崎原有希)

一般オープンクラス男子単で力強いショットを放ち4連覇した宮城陵太(県庁)=3日、那覇市の奥武山公園庭球場(金城実倫撮影)

◆練習の不足を体力でカバー 男子一般優勝・宮城
 男子一般シングルスは「頭を使ってやるテニス」で宮城陵太(県庁)が自身の持つ県記録を塗り替える4連覇を果たした。
 相手は高校ナンバーワン。これまで「余裕で勝っていた」が、社会人になり練習時間が減っていたため「挑戦者の気持ちで」と挑んだ。
 決勝は4連覇を前に「プレッシャーで引いた部分があり、打てるところで打てなかった」ため終始守備に徹する形になった。相手に打たせる分ボールをよく見て体勢を判断し、自分からはミスをせずに、どう違うタイミングで相手を崩すか狙って苦境を乗り越えた。
 子どもたちにコーチをする経験で違う面から見られるようになった効果が表れたという。練習不足を、走って体力を付けてカバーし、国体を目指す。