仮面ライダーゴーストが応援しているよ 「病気に負けないで」


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
お気に入りの仮面ライダーゴーストのフィギュアで遊ぶ矢野秀虎ちゃん(矢野菜津美さん提供)

 「仮面ライダーゴースト」に出演し俳優として活躍している、うるま市出身の西銘駿さん(18)が、先天性の病気と闘う3歳の男児に激励のメッセージを送ったことをきっかけに、2人の心温まる交流が続いている。西銘さんからメッセージを受け取ったのは、矢野秀虎(ひでとら)ちゃん(3)=東京都出身。秀虎ちゃんは「ダイアモンドブラックファン貧血」という病気で、骨髄の異常で体中に酸素を送る赤血球が作れないため定期的に輸血を受けなければならず、これまで入退院を繰り返してきた。

 そんな秀虎ちゃんのヒーローは、西銘さん演じる仮面ライダーゴーストだ。どんな困難にも果敢に立ち向かう姿に、自身を重ねパワーをもらう。
 「苦手な薬や痛い注射の前に、息子は必ずお気に入りのゴースト変身べルトとマントを装着する」と話すのは、母親の菜津美さん(36)。秀虎ちゃんが骨髄移植を終え無菌室から出られることになった今年2月11日、あまりのうれしさに会員制交流サイト(SNS)ツイッターにこうつぶやいた。「ベッドの上に横になるだけの日々の息子に、ゴーストは本当に力を与えてくれました。ありがとう 仮面ライダーゴースト!」
 この書き込みを目にした西銘さんは「本当に今まで仮面ライダー、一生懸命やってて良かった」とツイッター上で応答。さらに後日、秀虎ちゃんを激励するためのビデオメッセージを送り、病魔に立ち向かう秀虎ちゃんを勇気づけるためにも芸能活動を頑張ることを約束した。
 思いがけないエールに菜津美さんは「西銘さんは本物のヒーローだと思った。彼の温かいメッセージが私たち家族の力になっている」と言葉をかみしめる。
 秀虎ちゃんの容体はまだ安定せず、手術が成功したかどうかも分からない状態が続くが「いつか憧れのヒーローに会える日が来るように」、菜津美さんは家族みんなで病気に打ち勝つことを誓った。
(當銘千絵)