月給はいくら?<県議のお仕事>1


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 6月5日投開票の県議選は今月27日の告示まで2週間余りとなった。県内各地で立候補予定者が支持固めに奔走しているが、そもそも県議とはどういう職業なのか。議会での仕事内容や役割、給料など、データも使いつつ、県議の実像に迫った。(’16県議選取材班)

月給はいくら?
 県議の報酬は条例で定められている。一般議員は月額75万円。議長は98万円、副議長は84万円。ボーナスに当たる手当は6月と12月の年2回支給され、一般の議員は計279万円受け取る。議長は約365万円、副議長は約312万円。
 議員らの報酬が妥当かどうか検討する「県特別職議員報酬等審議会」がある。月額報酬は削減傾向にあり、13年度に月額報酬が各1万円引き下げられた。
 報酬とは別に条件に応じて旅費が支払われる。議会に招集された際の交通費・宿泊費、公務のために移動する際の旅費がある。住んでいる地域によって額が異なっている。県議会事務局によると、2014年度は総額で約3900万円が支払われた。
 国の地方議会議員年金制度は、全国的な議員数低減や報酬減額の影響や、受給要件の期間が短いなど批判を受けて11年に廃止が決まった。

所得・資産は?
 県議は資産公開条例に基づいて過去1年間の新たな所得や資産を県議会に報告しなければならない。県議会事務局が2015年7月に公表した報告書によると、14年の1年間務めた県議44人の平均所得は約1054万円だった。最も高かった県議の所得は約2070万円だった。
 所得には不動産収入や会社の役員報酬なども含まれる。会社や団体の役員、顧問などに就いている議員は10人で、議員報酬のみは16人だった(15年4月現在)。
 県議会事務局が毎年公開するのは(1)各議員が1年間で新たに取得した土地などの資産を報告する「資産等補充報告書」(2)同1年間の所得などを報告する「所得等報告書」(3)役員に就任している会社を報告する「関連会社等報告書」-。15年の報告書は7月初めに公表予定。