激動の時代熱演 「一条の光」、中高生が屋良氏生涯描く


社会
この記事を書いた人 志良堂 仁

 米統治下初の公選主席で、復帰後最初の知事を務めた屋良朝苗氏(1902~97年)の生涯を描いた創作劇「沖縄偉人劇 屋良朝苗物語-一条の光を求めて」(同実行委員会主催)が復帰44年を前にした14日、那覇市民会館で再演された。復帰に伴うさまざまな課題に直面し、日米両政府と県民との板挟みとなった屋良氏の苦悩を描いた。

劇を終え、来場者に感謝を伝える屋良朝苗役の知花杏樹さん(中央)ら出演者=14日、那覇市民会館大ホール

 演じたのは県内全域の中高生約30人。那覇市青少年舞台プログラム、現代版組踊「北山の風」のメンバーも出演した。終戦直後の写真、復帰に向けた動きを伝える新聞などの上映を交え、生徒たちが屋良氏や米当局担当者らを熱演した。
 主演(屋良朝苗役)の知花杏樹さん=球陽高3年=は「劇を通して沖縄の激動の時代を知った。今につながるさまざまな問題を、自分のこととして捉えられるようになったと思う」と話し、来場者に感謝した。