有明、黄金に染まる キングスV、観客一体まるでホーム


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 bjリーグ最後のシーズン、最後の試合で勝利し、2シーズンぶり4度目の優勝で有終の美を飾った琉球ゴールデンキングス。沖縄から駆け付けたキングスブースターは有明コロシアムに「ゴーゴーキングス」の声を響かせ、チームの勢いに火を付けた。優勝が決まると抱き合ったり、歓喜の涙を流したりして「沖縄の誇りだ」と喜びを爆発させた。

優勝が決まった瞬間、喜びを爆発させるキングスブースター=15日午後7時20分ごろ、有明コロシアム

【東京】序盤は富山が押し気味に進める手に汗握る展開が続いた。祈るように声援を送り続けた屋良千秋さん(49)=那覇市=は「相手のブースターの方が多かったが、それでも絶対に勝つと信じていた。自分のことのようにうれしい」と感極まった様子。
 最終クオーターに入ると、アンソニー・マクヘンリー選手が自らを鼓舞するようにブースターに声援を求めた。比嘉真弓さん(34)=沖縄市=は「この一体感、雰囲気がいい。一生懸命のプレーに感動した」。
 キングスブースターは、選手と気持ちを一つにするようにフリースロー時は人さし指を突き上げた。座嘉比若都さん(24)=八重瀬町=は残り時間3分ごろから泣き続けていた。「中学のころからずっとキングスを見てきた。これまで最下位もあったり、プレーオフで負けたりしたこともあった。自分の人生はキングスとずっと一緒だ」と涙と汗を一緒に拭った。
 優勝が決まると有明には三線の音が鳴り響き、ブースターはカチャーシーを舞い、ホームの様相を呈した。試合を見守ったホームタウンの沖縄市の桑江朝千夫市長は「感動した。キングスは市の誇りだ」と喜んだ。