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琉球王国の歴史認識共有 中国で国際学術会議が開幕

沖縄、中国の歴史研究者らが研究成果を発表し合った「第2回琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」の参加者ら=15日、中国北京市の北京大学

 【北京で新垣毅】沖縄と中国の歴史研究者らが一堂に会して琉球・沖縄の歴史や現状を議論する「第2回琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」(中国戦略・管理研究会、北京大学歴史学部、北京市中日文化交流史研究会主催)が15日、中国の北京大学で始まった。初日は、日本による琉球併合(「琉球処分」)や中国との冊封・交易など琉球王国の歴史について研究成果を発表し、認識を深め合った。研究会は2014年に続き、2回目。

 沖縄側からは波平恒男琉球大教授ら3人が登壇。中国側から12人が研究成果を発表した。台湾の研究者からも報告があった。
 波平氏は「近代東アジア史の中の二つの併合」と題し、琉球併合と韓国併合の共通性を指摘した。また「日本復帰運動の中で沖縄人は日本人なのだと政治的要請の中で『日琉同祖論』の言説が語られ、十分反省されることなく今日まで来た」と述べ、琉球・沖縄史を見直す必要性を説いた。
 「『琉球処分』の再認識」と題して発表した宋成有北京大教授は「『処分』には本質的意味が隠されている。侵略的行為を正当化し、非合法を合法化し、非合理を合理的に装った」と強調。琉球併合が国際問題化し、琉球士族から救国要請を受けた中国は「当時、国力が弱っていて強く出れなかった」と説明した。
 このほか、沖縄側から前田舟子日本学術振興会特別研究員が「首里国学と久米村」と題して、大城洋介北京大大学院生(博士課程)が「琉球救国運動と清朝の琉球政策」をテーマに、それぞれ発表した。
 これに先立ち、開会のあいさつで、沖縄、中国双方の代表は「今後も研究の交流を継続しよう」と呼び掛け合った。最終日の16日には米軍基地問題や沖縄の将来展望などについて議論する。沖縄側の参加者は北京の琉球人墓の保存を求める墓参団のメンバーでもある。墓参団は17日に北京市通州区の琉球人埋葬地を訪れ、墓参する。
英文へ→International Academic Conference in China considers shared historical recognition of the Ryukyu Kingdom