辺野古「変更できる」 米議員、比国の例挙げ知事に言及


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トム・エマー下院議員(右から2人目)と面談する翁長雄志知事(同3人目)=16日、米ワシントン(県提供)

 【ワシントン16日=当銘寿夫】訪米中の翁長雄志知事は16日、米上下両院の議員4人と面談した。米下院歳出委員会のトム・コール下院議員(共和)は「1960年代のフランスや90年代にフィリピンがそうだったように、(辺野古移設に関し)日本政府が要請すれば変更の可能性がある。日本政府が解決策を出せば、それを尊重するよう、私は(米)政府に働き掛ける。沖縄にとって平等な解決策が出てくることを期待したい」と述べた。翁長知事に対し、現職の米連邦議員が辺野古移設以外の選択肢が受け入れ可能だとの認識を示したのは初めて。

 16日夕にワシントンDCで開いた記者会見で、翁長知事が明らかにした。就任後初めて訪米した2015年5~6月時、翁長知事は米政府や議員、有力シンクタンク関係者らと面会したが、米政府や議員から「辺野古が唯一」以外の結論は出てこなかった。翁長知事は会見で「まだ4人の議員との会話だけだが、一定程度情報が正確に伝わってきていると感じる」と述べた。

 翁長知事によると、非公開で面談した4議員のうち、コール氏とエマー下院議員(共和)の2氏は発言趣旨の公開を了承した。コール氏は「連携して、沖縄にとってよりよい解決策を見いだす手伝いができればと思う」と述べ、エマー氏は「知事が言った背景を調べてみたい。この問題が沖縄の人にとって重要であると理解した。環境の問題もあることを認識した」と述べたという。
 マッカラム下院議員(民主)とヒロノ上院議員(同)の発言内容はそれぞれ非公開とされた。

 一方、翁長知事は16日午前、米国の有識者ら8人と会議を開き、米軍普天間飛行場の辺野古移設の解決策を探った。冒頭以外、非公開で行われた。
 翁長知事は17日に8人の議員と面談。18日には1996年に橋本龍太郎首相(当時)と共に普天間返還合意を発表したウォルター・モンデール元駐日米大使(元副大統領)とミネソタ州ミネアポリスで会談する。
英文へ→US congressman suggests Henoko relocation can be changed