芸能・文化

たどり着いた沖縄音楽 シンガーソングライター岡村聡士さん

 音楽の可能性を追求している。昨年11月、これまでの集大成として初のCDアルバム「イルマンチャー」を全国にリリースした。沖縄の音階やうちなーぐちを取り入れた独自のスタイルが“売り”だ。東京を拠点に全国をライブやイベントで駆け回る。

 これまで紆余(うよ)曲折があった。大学から上京し、音楽活動を始めた。人気歌手・藤井フミヤやその弟・尚之に楽曲を提供、テレビCMに採用されるなど作曲・作詞家として輝いた時代も。しかしその後「自分の方向性を見失った」。自分が歌いたい歌ではなく、誰かが歌う歌を作るうちにどんな歌を作ればいいか、分からなくなる。楽曲コンペにも多く参加したが、不採用の場合は連絡すらない。何が悪いのか―。バンド活動は休止し、やがて音楽から逃げるようになった。

 転機は2007年。アコースティックギターを手に「自分のための曲」を歌うようになる。素直になれた。「年を取ってもライブをやりたい。そのためには今からやらないといけない」。そう目覚めた。程なく三線を曲に取り入れ全国の沖縄居酒屋などを回るように。各地の沖縄関係イベントにも出演している。

 ロック、ポップス、ブルース、レゲエ…。「沖縄の音楽は、他のいろんな音楽と混ぜても堪える力があり、世界に打って出られる」。発展する沖縄音楽に「生」を感じる。若い人たちの感性とつながる、これまでにない音楽スタイルを模索し続けている。

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 おかむら・さとし 1971年、那覇市出身。金武小、石田中、首里高、立教大卒。シンガーソングライター。東京都在住。