背中で魅せる地域貢献魂 清掃服にネーミングライツ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
清掃活動制服の命名権を取得し契約した上門工業の上門信孝社長(前列右から2人目)と浜比嘉進理事長=19日、沖縄市中央

 【沖縄】沖縄市中央のパークアベニュー通りで日々行う清掃活動の制服命名権(ネーミングライツ事業)譲渡調印式が19日、同通りで行われた。制服に刺しゅうで「地域に貢献 上門工業」の企業名を入れた。地域事業で使う制服の命名権を有償譲渡する珍しい企画で、市センター商店街振興組合の浜比嘉進理事長は「コザ信金スタジアムの命名権からアイデアを拝借した」という。

 制服はオレンジ色のつなぎで同組合の理事ら役員らに24着を準備し、活動が始まっている。制服の背中部分に広告を黒色の糸で刺しゅうし掲載した。同組合では「全国的にも類似例を見たことがなく、この手の命名権は初めてでは」と意義を説く。
 命名権を取得した総合建設業上門工業の上門信孝社長は「会社も沖縄市にあり、創立50周年を迎えた。沖縄市の発展に貢献するのも企業の務めと応諾した」という。

 命名権の取得費用は120万円で1年契約。組合では街の美化、清掃、植栽活動などに充てる。商店街は空き店舗率も50%を超え、組合費の徴収率も35%と、運営費の獲得にも事欠く状況だ。
 浜比嘉理事長は「ボランティア清掃の地道な取り組みを通して、企業イメージのアップにつながれば」と話している。