教育

戦争のむごさ、学び深め 「りゅうPON!」沖縄戦特集

りゅうPON!から学んだことを張り出して発表する渡嘉敷中3年の生徒たち=25日、渡嘉敷村の渡嘉敷小中学校

 慶良間など地域の沖縄戦を特集した新報小中学生新聞「りゅうPON!」(22日付)を活用し、渡嘉敷中の仲程俊浩教諭(NIEアドバイザー)が25日、同校で3年生5人を対象に平和学習の授業を行った。沖縄戦の全体像について生徒に理解を促す手法を紹介する。

 授業の導入で「今年は戦後何年?」「慰霊の日って何?」と次々と問い掛ける。仲程教諭と生徒との言葉がキャッチボールのように行き交う。

 太平洋戦争が日本軍の真珠湾攻撃によって始まり、ミッドウェー海戦で戦局が変わったこと、学徒出陣、勤労動員、学童疎開、食料の配給制などの言葉を確認し、「国民学校」と挙げたところで目を紙面に落とした。国民学校の様子を描いた紙面から「みんなの時間割には決してない文字がある。『訓』って何かな」と問い掛ける。新里玲央さん(14)は「人を殺す訓練」と答えた。算数では戦闘機を数え、書道や音楽でも戦意をあおっていた説明を受けると、生徒は驚いた様子だった。


りゅうPON!を教材に沖縄戦について学ぶ渡嘉敷中3年の生徒ら

 次は、「南洋、慶良間、中部」の地域別の紙面に合わせ、三つの班で事前にまとめた3地域の戦争について要点を記した紙を黒板に張り出し、発表した。慶良間を担当した比嘉愛海さん(14)は、強制集団死(「集団自決」)に追い込まれた状況に「捕まるより『自決』を選ぶことは衝撃だった」と述べた。

 仲程教諭は三つの地域に共通して強制集団死があった点を指摘し、渡嘉敷での体験者・金城重明さんの証言を読み上げた。レッツチャレンジNIEのワークシートも活用し、戦跡マップのキーワードに丸をつけ、南洋の位置などを確認した。生徒は金城さんに対する感想も書き込み、「強制集団死はむごくて悲しい」「中部や南洋で『集団自決』があったことは知らなかった」などと発表した。

4回連続掲載
 「りゅうPON!」は、5月22日付から4回連続で平和学習に活用できるビジュアル版「地域の沖縄戦知ろう!」を掲載している。地域別で、第1回は「南洋、慶良間、中部」編、第2回「那覇、豊見城、南風原」編、第3回「南部」編、第4回「北部、宮古、八重山」編で、毎回ワークシート「レッツチャレンジNIE」も載せる。掲載紙面はホームページ「琉球新報NIEルーム」からダウンロードできる。掲載紙の購入を希望する学校はNIE教材価格の設定もある。問い合わせはNIE推進室(電話)098(851)5190。