「沖縄観光の父」たたえる 那覇空港に故宮里定三氏の銅像完成


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「沖縄観光の父」と呼ばれる故・宮里定三氏のブロンズ像の除幕式=1日、那覇空港

 「沖縄観光の父」と呼ばれる故・宮里定三氏のブロンズ像がこのほど完成し、1日、那覇空港の見学者デッキに設置された。同日、宮里定三顕彰事業実行委員が除幕式を開催。照屋修興会長は「感無量だ。今、沖縄の観光業は右肩上がりで伸びているが、その礎を築いたのは定三さんだ。ブロンズ像設置を機に沖縄観光をさらに飛躍させたい」と話した。実行委員会はブロンズ像の設置に合わせて、記念誌千冊を発行した。

 除幕式では、宮里氏の長男で沖縄ホテルの宮里一郎社長もあいさつ。「この日を迎えられたことを父も喜んでいると思う。沖縄は今、着実に観光客数1千万人に近づいている。一歩一歩進めば沖縄は世界に負けない観光地になる」と話した。

 宮里氏は1912年に羽地村(現名護市)真喜屋に生まれた。41年に県内最初のホテル「沖縄ホテル」を設立し、総支配人に就任した。那覇市観光ホテル旅館組合初代組合長や、県ホテル旅館環境衛生同業組合理事長、県観光連盟会長を歴任した。観光業界のトップとして、観光客数が落ち込んだ時代には自らキャラバン隊を率いて県外や海外に出向き、観光客の誘致活動を積極的に行った。