久米島ハブで革製品 ユーイファクトリーが製造・販売


この記事を書いた人 新里 哲
久米島産のヘビ革を使った財布や名刺入れなど

 県産ハブの革製品などを製造・販売する「yu―i FACTORY」(ユーイファクトリー、南風原町)は3日、県庁で会見を開き、久米島産ハブ革を使った財布や名刺入れなどの革製品を発表した。久米島産ハブは本島産と違い、皮の中央部分に模様が集中しているのが特徴で、気品あふれる品に仕上がっている。同社や久米島町は島の新たなブランドとして「久米島産ハブ革製品」を売り込む考え。

 今回誕生した久米島産ハブ革製品は3日から南風原町にあるユーイファクトリーの工房兼店舗「LABO」や久米島町のホテルで販売されるほか、インターネットによる販売も予定している。同社の幸地賢尚代表は「民芸品としてではなく、嗜好(しこう)品としてハブ革製品を位置付けたい」と話した。素材に使うハブ革は駆除されるハブを活用する。1年間に久米島で駆除されるハブは約2千~2500匹。

 ハブの皮は県外のヘビに比べ耐久性が弱く、加工が難しいとされてきたが、ユーイファクトリーは独自の技術で、ハブ皮の「なめし」加工に成功し、08年から本島産のハブ革を使った革製品を製造・販売している。今回発表した革製品は経済産業省の地域資源活用事業を活用して、約1年かけて開発した。

 会見に同席した大田治雄久米島町長は「ハブ皮の製品を持つと運気が上がる。わたしも名刺入れを持っている」と太鼓判を押した。