陸上自衛隊の特殊作戦部隊が5月19日、米軍北部訓練場で米海兵隊のジャングル戦闘訓練を視察していたことが分かった。米軍サイト「Dvids」で視察の様子が動画で紹介され、「将来の共同訓練の可能性」などと見出しが付いている。安全保障関連法が成立し自衛隊の海外派兵がなし崩し的に広がることも懸念される中、専門家からは将来的に沖縄で訓練が増える可能性の指摘も出ている。
自衛隊はこれまでも県内の米軍基地で「研修」と称して視察してきたが、ジャングル訓練を念頭に北部訓練場で視察していたのが明らかになるのは初めて。
動画によると陸自の特殊作戦部隊5人が視察した。米軍の現場指導者は「将来はここで日本の軍隊と一緒に基地を使い、最終的に日本の部隊がここに来る可能性に期待する」と述べた。
米軍の運用に詳しいリムピース編集長の頼和太郎さんは「米軍と一緒にジャングル戦闘をすることを想定していないと視察しないはずだ。集団的自衛権の行使を解禁した安全保障関連法は、さまざまな作戦を米軍と一緒に行う可能性を見通していたのだろう」と述べた。