【号外】「海兵隊撤退を」 追悼・抗議県民大会に数万人


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「怒りは限界を超えた」と記されたプラカードを掲げる参加者=19日午後1時すぎ、那覇市の奥武山陸上競技場
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 米軍属女性暴行殺人事件に抗議する「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し、沖縄から海兵隊の撤退を求める県民大会」(主催・辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議)が19日午後2時から那覇市の奥武山陸上競技場を主会場に開かれた。戦後71年、施政権返還から44年が経過してなお、過重な基地負担に伴う米軍関係犯罪によって県民の人権が虐げられ、命が奪われる沖縄の実態を訴え、この状況を放置する日米両政府への異議を示そうと県内外から数万人が会場へ詰め掛けた。

 多くの参加者は主催者の呼び掛けに応じて黒色の服や小物を身に着けて参加し、事件への抗議だけでなく、被害者を悼み、遺族に寄り添う姿勢を表した。
 大会決議は、繰り返される米軍関係の犯罪や事故に対する県民の怒りと悲しみは限界を超えていると指摘。日米両政府が事件のたびに繰り返す「綱紀粛正」「再発防止」には実効性がないと反発し、県民の人権と命を守るためには、米軍基地の大幅な整理縮小、中でも海兵隊の撤退は急務だと訴えた。
 さらに両政府に(1)遺族、県民への謝罪と完全な補償(2)県内移設によらない普天間飛行場の閉鎖・撤去(3)日米地位協定の抜本的な改定-を求めた。