「1票が社会変える」 沖尚生、国会議員招き授業


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真剣な表情で糸数慶子、国場幸之助の両氏の話に聞き入る沖縄尚学高校の生徒=21日、那覇市国場の同校

 沖縄尚学高校は21日、18歳選挙権に関する主権者教育特別授業として、糸数慶子参院議員(無所属)と国場幸之助衆院議員(自民)を招いた学習会を開いた。糸数、国場の両氏は、18歳選挙権の意義や参院選の争点となる基地問題について持論を展開し「皆さんの1票で世の中は変わる」と訴えた。生徒は政治家から直接話を聞くことで、主権者としての意識を高めた。

 「基地問題の解決とはどのような状況を指すのか」という生徒の質問に、国場氏は「あまりに沖縄の負担が過重すぎる」と述べ、嘉手納より南の返還を一日でも早く進めるべきだと主張。「地位協定の改定も大事だが、管理権の問題もある。イギリスはイギリス軍の中に米軍が駐留している。将来的には自衛隊の施設の中に米軍を囲い、国内法で縛る領域を高めることも必要だ」と話した。

 糸数氏は「那覇新都心は返還後の収入が返還前と比べ32倍に増えている」と、返還後の経済効果を強調。「辺野古に基地を造らせない限り、普天間は閉鎖、撤去しないという政府の立場に反対だ。基地が必要なら全国で等しく負担すべきだ。政府が別の地域を考えるのが具体的な解決策だ」と述べた。学習会は全校生徒1152人が対象。3年生の代表100人が講堂で両氏の話を聞き、その他の生徒は各教室のテレビで中継を見守った。