MICE開催14%増1166件 過去最高、経済効果193億円 


社会
この記事を書いた人 新里 哲

 県文化観光スポーツ部は22日までに、2015年の県内MICE(報奨旅行や国際会議など)開催実態調査の結果をまとめた。開催件数は前年比14・0%増の1166件で、調査を始めた11年以降で過去最高を更新した。人数ベースでは同17・5%増の36万3532人がMICEの参加で沖縄を訪れた。MICEの開催による経済効果は14・2%増の193億円に上り、調査初年の130億円と比べて4年間で48・5%増の伸びとなった。

 沖縄でのMICE開催件数は右肩上がりで増加する一方、大規模な展示会を開催できる会場がないことで展示会の市場規模が小さく、消費単価も低いという傾向もある。15年のMICE開催の内訳をみると、報奨旅行(Incentive)が707件で最も多く、次いで会議(Meeting)が273件、展示会・イベント(Exhibition・Event)が102件、国際会議(Convention)が84件だった。

 月別の開催件数では沖縄観光の閑散期と重なる6月と10月、11月が多く、特に報奨旅行の件数が多かった。報告書では「航空券や客室が確保しやすい、旅行費用が抑えられるメリットがある」と分析した。規模別では、10~49人の小型催事が55%を占めたのに対して、千人以上の大型催事は6%にとどまった。参加地域別では県外からの参加が最多の54%で、県内が41%、海外からは5%だった。

 MICE開催による経済効果では、報奨旅行の42億1千万円が最も高く、コンサートが41億6300万円、会議が36億3千万円、コンサート以外のイベントが28億7800万円、国際会議が28億1500万円、展示会が16億1600万円だった。平均消費単価は国際会議の12万9578円が最高で、コンサート以外のイベントの2万9953円が最も低かった。(呉俐君)