空の森クリニック 医療機関トップインタビュー


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「女性の健康 幅広く対応」

◆医療法人 杏月会 空の森クリニック 佐久本 哲郎 院長

-貴院をご紹介ください。

 理事長の德永義光先生が2005年に糸満市に不妊治療専門のアルバオキナワクリニックを開業し、私も携わっていました。次第に施設が手狭になり、ゲスト(患者)が快適に過ごせてストレスを感じないような状況をつくる必要性を感じました。14年に八重瀬町に機能を拡充して移転し「空の森クリニック」を開設しました。その際、婦人科もつくって子宮筋腫や子宮内膜症といった婦人科疾患に対応できるようになりました。

 当院では、認定看護師や臨床心理士も置いて心のケアを重視し、内分泌の影響による精神面も踏まえた上で治療に当たります。また、施設についても従来の医療施設の雰囲気とは違います。非日常を味わい、心を無にしていただきたいという思いです。我々の考えをグラフィックデザイナーの佐藤卓さんや建築家の手塚貴晴さん・由比さん夫妻に具現化していただきこのような施設となりました。

リゾートホテルのような雰囲気の施設

-治療の特徴について。

 婦人科内視鏡手術は小さな切開で手術が可能です。身体への侵襲が少なく、術後の回復も早いため2、3日の入院で日常生活への復帰が可能です。そのためには高い手術技術と安全管理が必要となります。当院では内視鏡技術認定医2名と麻酔医の下で安全で確実な治療を行っています。また、婦人科疾患合併の不妊症にも早急な対応ができ、不妊治療に繋げています。不妊治療というと体外受精をイメージする方が多いと思いますが、一般不妊治療でも十分な成果が得られます。そのためには不妊原因の十分な診断とその対応が必須となります。

2、3日の入院で日常生活復帰も可能な婦人科内視鏡手術を行っている

 我々は長年にわたる研究から生活習慣や環境が生殖生理に大きな影響を与えることを解明してきました。糖代謝が悪いとインスリンがたくさん出て、排卵や着床がしづらい、流産しやすいといったことにつながります。ストレスも妊娠しづらい状態をつくります。冷え症や、ビタミンD不足も影響します。生活習慣を改善し健康を維持することが大切で、そのための指導や治療を行います。

-今後の抱負を。

 本人の治癒力が発揮できるよう支援することが重要だと考えています。ゲスト一人一人に合った対応ができれば一番いいと思います。これまでは分娩(ぶんべん)部門がありませんでしたが、現在、お産もできるようにと計画中です。将来的には女性の一生の健康に関われるような医療を目指しています。

基本情報

医療法人 杏月会 空の森クリニック
〒901-0406
沖縄県島尻郡八重瀬町
字屋宜原229番地の1
代表:098-998-0011
 
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