琉球海運、台湾へシームレス物流開始 輸送時間、費用を圧縮


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台湾で「シームレス(継ぎ目なし)物流」の許可を得た琉球海運の40フィートトレーラー=24日午後、那覇新港

 台湾への貨物航路を運航する琉球海運(那覇市、宮城茂社長)は24日、日本のナンバープレートを付けたトレーラーで台湾を走行できる「シームレス(継ぎ目なし)物流」サービスを開始した。日本と海外を結ぶシームレス物流の本格導入は国内初となる。

 琉海は24日午後、那覇新港で建設資材用丸太を積んだ40フィートトレーラー2台と、ウイング開閉式のトレーラー1台を、九州・沖縄―台湾・高雄間を結ぶRORO船「みやらびII」で運んだ。26日午前に高雄港に到着、台湾の仮ナンバーを装着して現地で初走行する。

 琉海は5月に台湾側から、同社所有のトレーラー8台のシームレス運送を認める許可を得た。運用は3カ月ごとの更新になる。

 RORO船でトレーラーごと荷物を運ぶシームレス物流は国内で主流だが、法律上の規制から外国航路での活用例はほとんどない。

 同サービスにより国内外の港でコンテナの積み替えをせずに台湾の納入先まで荷物を運べる。輸送時間や費用の圧縮、荷物損傷のリスクを低減できる。長尺な建設資材や精密機械などの運送に適している。

 同社の外航課担当者は「(航路がある)東京や大阪、九州から台湾への輸送も可能で、貨物内容に合わせて輸送手段の選択幅が広がる」と語った。