北谷、9年ぶり夏勝利 夏の甲子園県大会第4日


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真和志―北谷 3回北谷1死三塁、逆転の適時打を放って喜ぶ島袋圭佑=25日、北谷公園野球場(平安太一撮影)

 第98回全国高校野球選手権沖縄大会第4日は25日、コザしんきんスタジアムなどで1回戦を行った。名護商工は知念の追い上げを振り切って4―2で勝利した。北谷は延長戦の末、4―3で真和志に競り勝った。那覇工は打線がつながり12―0で南部農林にコールド勝ち。浦添は7―2で普天間をかわした。小禄は6―4で与勝から白星をつかんだ。那覇商は7―0で中部農林をコールドで破り、浦添商は4―0で那覇国際に勝利した。

◆精神力で白星呼ぶ 北谷・島袋
 北谷の2番手投手・島袋圭佑の左腕から放たれたボールが弧を描いた。1点リードで迎えた延長十回裏、2死走者なし。フルカウントまで追い込んで選んだのは「最も自信がある」と言うカーブだった。打者のバットが空を切ると、マウンドを駆け下りた島袋が小さくガッツポーズした。北谷にとって夏の白星は9年ぶり。島袋は「込み上げてくるものがありました」と喜びに浸った。

 強い精神力が白星を引き寄せた。初回に1点を失っても二回に同点とし、三回に島袋の適時打で試合をひっくり返した。六回に再びリードされても、七回に宮里朝陽と島袋の安打に犠飛を絡めて追い付いた。1点を争う接戦が続く中で、平田夕壱主将は「勝つために強い気持ちでいよう」と仲間を鼓舞した。

 同点の延長十回、2死二塁で打順が巡った宮里は、「(平田)キャプテンの言葉を思い出して弱気になったらだめだと思った」。内側に入った直球を右方向へはじき返し、決勝の走者を本塁にかえした。直後にマウンドに立った島袋も「絶対に抑えて勝ちにつなげよう」と気合は十分だった。

 平田主将は「相手に点を取られても粘って勝てた」と達成感をにじませる。久しぶりの夏の勝利で「勢いに乗れた」と感じており、「どんどん上を狙っていく」と拳を握った。(平安太一)

<きのうの結果>
▽1回戦
【宜野湾】
那覇工 12―0 南部農林
 (五回コールド)
浦添商 4―0 那覇国際

【しんきん】
小禄 6―4 与勝
名護商工 4―2 知念
浦添 7―2 普天間

【北谷】
那覇商 7―0 中部農林
(七回コールド)
北谷 4―3 真和志
(延長十回)

<きょうの試合>
▽1回戦
【宜野湾】9時
昭薬付―沖水
南部商―北山

【しんきん】9時
石川―美里工
沖高専―美里

【北谷】9時
西原―未来沖縄
宜野座―中部商