米軍「哀悼期間」を解除 新制度発令、未明は全階級外出禁止


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 在沖米軍は28日、米軍属女性暴行事件を受けて実施してきた「寄り添いと哀悼の期間」を終了したと発表した。同期間中、兵士や軍属に対し、基地外での飲酒や祝宴、深夜外出などを禁止していた。一方、兵士の飲酒や夜間外出に関する規制「リバティー制度」の追加措置を同日、発令した。追加措置は軍曹級以下に課していた午前1~5時の外出禁止を、全階級に拡大した。在沖米軍人が同時間外に外出していた場合、例外なく規則違反となる。

 28日以降の米軍の規制は他に(1)午前0時以降の基地外での飲酒禁止(2)浦添市キャンプ・キンザーより南の地域での宿泊禁止(公務を除く)(3)軍E―5(軍曹級)以下の兵士の外出は同伴者を義務付け―など。

 一方、「哀悼期間」中にも米海軍兵による酒酔い逆走衝突事故や、米軍属の酒気帯び運転衝突事故が発生し、米軍の綱紀粛正策が疑問視されていた。

 中谷元・防衛相は28日の記者会見で米軍属の飲酒運転衝突事故に触れ「米側が講じてきた再発防止についても強い疑問を抱かざるを得ず、極めて遺憾だ。真に実効性のある再発防止策を早急に講じるように引き続き強く求めていく」と述べた。

 在沖米軍は「哀悼期間」の終了を受け「兵士には『大使』としての役割と責任、また生産的であり、役に立ち、法を順守する地域社会の一員であることの重要性を引き続き強調していく」とコメントした。