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国、違法確認訴訟へ 辺野古新基地 県の提訴ない場合

 【東京】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古新基地建設を巡り、埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事が国の是正指示に従っていないとして、国が知事を相手に違法確認訴訟を提起する方向で調整していることが28日までに、政府関係者への取材で分かった。

 県の申し立てで国の是正指示を審査していた国地方係争処理委員会が違法性を判断しなかったため、地方自治法に基づき、審査結果通知から30日以内に県側が是正指示の取消訴訟を提起しない場合に国が違法確認訴訟を起こす見込み。

 新基地建設を進める防衛省幹部は、県が取消訴訟を起こせるにもかかわらず、提訴しなかった場合は「県の不作為の証明がしやすい。国側が有利になる」と、違法確認訴訟を起こす方が得策と判断した。

 新基地建設を巡る代執行訴訟の和解条項には、是正の指示が適法、または違法と判断した場合に国が勧告に従わない時について、不服があれば県が1週間以内に是正指示の取消訴訟を起こせると明記されている。

 県は係争委が是正指示の適否をせずに国と県による協議を求めたことから、内容に不服はないとの立場を示し提訴しない考えだ。ただ地方自治法では審査結果の通知から30日以内は県が是正指示の取消訴訟を提起できるとされており、県が提訴する道は残されている。県側代理人らは27日の会見で30日以内に県側から提訴するかは「検討していない」として、国との協議が必要だとの考えを改めて述べた。

 中谷元・防衛相は28日の会見で、法的手続きと並行して政府・沖縄県協議会や作業部会で県側と協議し「国の考えを説明し、沖縄県の真意を確認したい」と県側の対応を確かめる考えを示した。